「泣いてない」
 そうまた呟いた。ひどく重い音が喉から漏れて、床に落ちた。
lineDVの男と暮らし続ける女が多いのに、友哉さんを捨ててきた女たちは、彼のこの無感情な怒りの方が怖いのだろうか。そう、律子が言っていた。「無感情に怒るのが怖い」と。夢の映像で極端に若い女の子に言っていた。どこかのファミレスのような場所だ。ゆう子にはその少女が晴香の姉に見えた。