まさに蝉の抜け殻のようで、しかも息をするのも辛そうだった彼が口を閉じ、息を止めてるように見えるほどで、ゆう子は、友哉とその男の両方を落ち着きなく見た。
「佐々木友哉さん。なんと奥原ゆう子とこんな目立つ場所で」
「逆に、目立たない」
 友哉のリングはうっすらと赤くなっているが、陽光と交わって見えない程度の赤色だった。反対に、友哉の目はまさに妖しく光り、しかも微動だにしない。