「すばる銀行にある、ササキトキ名義のお金。あれはあなたの?」
「名前を言えば?」
 ゆう子が勇ましく立ち上がろうとしたのを、友哉が止める。友哉は落ち着いている。
「そんな義務はない。私は佐々木さんを脅迫しにきた立場ですから。脅迫する人間は優位に立っているので名乗る必要はないのです。匿名で中傷をネットに書くのと同じです」
「脅迫の内容を聞こうか。疲れているんで手短に」