トキからはこう聞いていた。
「その女性は美人で、頭の回転がよく、世話好きで少しばかりお喋りです。世話好きと言っても、その時代で女たちがやっている家事はできないようですが、男性の洋服はしっかりと整理するようです。そう、介護士や看護婦に向いている性格なのに違う仕事をしています。明るく冗談が好きで、泣き上戸。今の、冷たくなってしまったあなたにはぴったりの女性で間違いはなく、そう、あなたのために選ばれた女です。なんの心配もいりません。彼女を頼ってください」
 友哉はトキの話を思い出していたが、不意に、彼女が自分の本を一冊しか読んでないことを思い出し、
「一冊?一冊しか読んでないのか。秘書dotsアシスタントみたいになるんだよね?」
 少し取り乱してしまった。すっかり、目の前の女のペースだと自覚してやまない。