「その哲学を女の子に語るのは、君の過去を気にしないって励ますためですよね」
「え? 語ってないよ」
「え?」
「本には書いたけど、女に語ったことはないよ。今のも霊場の物語の説明だ。勘違いじゃないか」
 なんのことだろうか。前に付き合っていた女はとても若く、過去に捉われていたわけではない。本当に語った記憶がなかった。そうか、無意識に昔、恋人を励ますために語っていたか。それを奥原ゆう子がトキからもらった夢で見たのかなdots
「いやdots。すまん頭が重くなった」