言葉はそこで途切れて、やがて彼女が雑にバスルームから出てくる音がした。いったんドレッシングルームに入ったが、わずか数秒で出てくる。バスタオルを付けていた。ヘアバンドを持っていて、髪を結わきながら、
「わたしは、男の人にこんなことは言いたくない。だけど、生まれて初めて言う」
と言って、足を止めた。もちろん指輪の通信ではなく、じかの声だ。
「あなたは女に恥をかかせている」