大人にそう言われたクラスメイトは、友哉を騙し、身代わりに差しだしたのだ。しかし、それから何十年も、友哉は友達や赤の他人までも信じ続けた。
 ようやく、それが間抜けな事だと気づいたのが、妻と離婚した時だから、四十四歳になってからだ。
 妻は、自分が交通事故で絶望している時に、「この機会に離婚する」と言った。
「娘が思春期だから、地元から引っ越しはしたくない。だから、あなたが出ていって」