ゆう子は、ほんの刹那、毒気を抜かれたが、しかし、またトキとの密約を思い出すと、顔に険が出てきていた。
 三年間、友哉と一緒にいる女は違う女でもよかったのだ。ゆう子は唇を噛んだ。そして、古い形のキッチンに行き、水道水を飲んだ。
「宮脇ってあの女が恋人になる彼女だったのか」
 そう吐き捨てるように言う。口角から水が滴り落ち、シャツを濡らした。