ゆう子が、
「さっきの件ね。でもわたし、そんなことできないよ」
と声を上げた。「はったりだ」と友哉が口の中で呟き、ゆう子に言う。
「本当か。富澤さん」
 桜井が、富澤社長を見た。富澤は答えない。
「本当なら、大変な問題だ。汚い金がその一秒の間に洗浄されているってことだぞ。おまえはハッカーだったのか」
 桜井が友哉を見て言う。
「違うよ。株投資を趣味にしてるんだ。おい、動くな」