「どこに転送しますか。彼女のいるポルシェ? そこから銀行の駐車場のポルシェの中なら、回復まで十二秒。仮眠はなし」
「口止めにはそれがいい。五秒後に頼む。では社長さん、桜井さん、僕をマークしている政治家の人たちによろしく」
 友哉が忽然と消えたのを見て、富澤と部下たちは腰を抜かしたのか、大きく体を揺らした。桜井は口をだらしなく開けたまま、声も出せなかった。