「あ、大事なことを忘れていた。晴香の先輩は無事か」
「うん」
 利恵が頷いた。友哉の下半身にはバスタオルが置かれていて、少しずれて毛布がかかっている。利恵はその毛布をいったん、友哉の下半身に丁寧にかけ直した。
 北島春香は、自分がバーで事件に巻き込まれたとは怒らずに、利恵にこんなことを言った。北島春香は同名の晴香のことを「晴香」ではなく、「ササハル」と呼んでいたようで、