利恵が笑った。
「松本涼子を混ぜるのか。だったら、別の女神だ。すぐに怒る女神とか」
 ゆう子が思わず吹き出す。
「松本涼子って怒りっぽいんだ。助けただけなのに知ってるの?」
「助けている最中に、ずっと怒っていたんだよ。たまたま、ゆう子も一緒だった」
「それでパリスの審判がなに?」
「親父が俺をパリスだと言っていた。ちょっとした遺言だ」