「目の前の真実にしか興味がない。過去はほとんどが事実とは異なる。人間の記憶は曖昧だ。後に誇張される場合も多い。つまり、行方不明かどうか怪しいというこだ」
 そう言うと、ゆう子は、「やれやれ」という顔をして、
「さっさと、利恵さんの待つ銀行に行ってきなさい」
と彼をマンションから追い出した。
 応接室で、友哉の隣にちょこんと座っている利恵が、