「おい、なんでこんな場所にホテルを取ったんだ。利恵の思う壺じゃないか」
 ゆう子に耳打ちすると、
「利恵さんがこういう場所が好きだなんて聞いてなかった」
と口を尖らせた。
 乱射事件が起こる大学から、もっとも近いホテルまで数キロあって、転送をすると体力を戻すまで八分もかかると聞かされた友哉は、その八分が怖くなり利恵を同行させることにしたのだ。