「まさか、事件が起こるのは日本人学校なのか」
「違うよ。普通の大学だよ。ロスは今でも留学先に人気だからね。日本人は犠牲になってると思う。わたしがよく覚えているのってみんなそうだよ。ワルシャワのもそうだったから」
「さっきからコソコソなんの話をしてるんですか」
 利恵が怪訝な表情を見せ、持っていたビールのグラスを置いた。
 友哉とゆう子は、利恵にどのタイミングで秘密を話すか打ち合わせをしていて、それが今だった。