だが、ゆう子は利恵の不機嫌な顔を見て、別のことを考えていた。
line悪い人間をやっつけたい。こんなチャンスが訪れるなんて。
 バーボンが入ったグラスを握りしめる。
「昼間からバーボンか」
 友哉の呆れた声も耳に入らない。ゆう子は興奮していた。
 偉そうに道徳を口にして、平気で人を騙す偽善者たち。そう、あの憎むべき母のような人間だ。