「うん、ある。ササキトキの名義で」
「しかも存在しないから、非課税」
「佐々木時さんはどこにもいないけど存在はしているよね。国税局がやってきた」
と利恵が教えた。
「国税? テロと戦うために寄付してくれた人生の最後が立派な男の金を国が奪ったら、俺は本気で怒る。ふざけんな」
「ひい。落ち着いて」
 ゆう子があからさまにおどおどと落ち着きを無くす。