「あれ?」
 利恵が目を丸める。
「これは利恵が人間では不可能と断言した原子レベルの分解を行った本体とコピーの行き来だ。投げたのも本体のリング。戻ったのも本体だと思う。コピーは俺が無意識に消去していて、だから落としたリングは消えている。トキの時代でも肉体は原子レベルに分解して元に戻せないのかもしれない。そこで転送と言っているけれど、実は光の速度を超えて移動しているだけかもしれない」