「おお、晴香じゃないか」
 バツの悪そうな顔で眉毛のあたりを掻きながら、落ち着いた口調で言うと、ゆう子が、「あんた、感情あるの? 何があったら驚く男なのさ」と、ため息を吐いた。
「律子がいなくてよかった」と言い、神経質に店の中を見回す。
「あっそう。なるほどね。感情を出すのは昔の女が現れた時ね」
 ゆう子が眉を潜めた。