「見たくて見たんじゃない」
「じゃあ、温泉だ、松本涼子の写真集、持ってたって、いちいち口にするな」
「ケンカしないでよ。わたし、あなたたちのケンカを止めるために来たんじゃないのに」
「ごめんなさい」
 ゆう子が俯いたまま謝る。一瞬、怒気を見せていたのに、しゅんとなった。
 友哉はそんなゆう子を見て、生意気なことばかり言っていたと思ったら、こうして、急に寄る辺のない少女みたいになってしまうのはなぜだろうか、と首を傾げた。