ゆう子がわざと敬語を使い、友哉を一瞥した。
「裏切るって、男同士のビジネスの話や詐欺のことだ。恋愛にそんなものはない。あの男は確かに何か企んでいる。だが、その企みは利益のためではなくて、どこか仕方なくやらざるをえない計画のような感じだ。ブレーンがいると言っていた。ブレーンや側近たちが、担いでいるのかもしれない」
「未来の時代の君主なのに?」
 トキと会ったことがない利恵が、首を少し傾げたまま問い続ける。