「ないよ。AZを作った人だと思う。これ、人工知能らしく、わたしと会話しているような感じになるんだ。で、AZの中にある秘密の一部がわたしにばれたのね。それを言うと、わたし、記憶を消されちゃうんだ。脅迫されてる。トキさんが独裁者みたいな男性だとして、別の仲間が一存で、わたしの記憶を抹消することができるっておかしくない?」
「そんな重大なこと、なんで黙ってたんだ」
「まあ、記憶を消すって言っても、偶然、わたしに見られたデータのことだけで、その人、意外とジョークは通じるんだよ」
 ゆう子が笑って言うと、友哉は首を傾げながらもほっとした表情を見せた。