「わたしのことをプロの女って言ったり、人間嫌いの世捨て人なんだね」
「なんなんだ。おまえたち、そんなに俺とテロリストを戦わせたいのか。ヒーロー映画の観すぎだぞ。その映画も結局、悪党はおかまいなしに殺す。それを見た観客はスカッとする。違うか。それが人間の本質で、その同類になりたくない。正義の味方は人殺しがOKの同類だ。利恵、帰るなら今だぞ」
 友哉の利恵を見る目にはなんの感情もなく、ただ、持論が口から出るロボットのようだった。まさにシンゲンの分析通り、冷静に独特の哲学を語り続ける。