「律子さんがいたのかもしれないけどdots。で、泣いている娘はいったん自宅に帰ったとか。その後に見舞いにも来ない。それも律子さんが行かせなかったんだろうけどね」
「ホラーより怖くなってきたんだけど」
「まだ怖い話があるよ」
 ゆう子が、薄気味悪く笑うと、利恵が体を乗り出した。
「北のどこかの旅館で、姉と二人きりの旅行をしてるんだ。もしかすると、どこかに妹もいたかもしれないけど、部屋には二人だけの映像しか見えなかった」