「世界一、弱い諜報員か工作員だとして、そのAZがあれば怖い男ね」
 利恵が言う、「そのAZ」がどこにもない。よく見たらテーブルの下に置いてあった。
「なんで隠したり出したりするの?」
「それをやると疲れるから、もう隠さない。友哉さんは怖い男にはならないよ。権力志向がまったくないし、耽美派だしね」
「耽美派か。新品の下着とか大好きだしね。三百億円はそれに使ってしまうような感じ」
「歴史に残る下着フェチじゃん。そんな変態が友哉様か。まあ、下着フェチは知ってるけどさ」
「権力志向は絶対にない?」