「そんな経験なんかないって。幻覚だよ」
「友哉さんはそれを聞いていて、ゆう子さんは嫌われてないんだね」
 ゆう子は思わず、
「わたしが黒人の俳優さんと遊んでた経験があっても嫌いにならないの?」
と訊いた。
「気分はよくないが、楽しそうに喋っていたから、まあ、いいかなって」
 友哉がつまらなそうに答える。
「そんな経験はあるわけないじゃん。なんかつまらなそうですね、先生」