「なんにも気持ちの変化がなかったけど」
「うーん、やつはなぜかもてる」
 ゆう子は口は悪いが、なぜか嬉しそうだった。酔いのせいもあるだろうが、ずっと体を左右に揺らし続け、笑っていた。
 彼氏がもてることが嬉しいのか、わたしが未来の力を使わずに友哉を好きでいるのが嬉しいのか分からないと利恵は思ったが、訊く必要もないと思った。すべての会話が不毛に思えてくる関係だと悟ってきた。