「知りませんよ」
「では、佐々木友哉さんのことで、ロビーまで降りてきてもらえますか。またはそちらの玄関先でもいいです」
 ゆう子が、利恵におつまみを作っておくように言って、一階にあるロビーに降りた。応接できる部屋があり、そこに通して、ソファに先に座った。短パンはジーンズに穿き替えていた。
「本物の奥原ゆう子さんですねえ」
と、若い検察官が言うと、年長者の男が彼を睨みつけた。
「わたし、犯罪者じゃないので、アポなしで来ないでください。すっぴんだったらどうしましたか」