「ごめんなさい。別れない方法を教えて」
 ヒールのない靴を履いていた利恵は、踵を上げて友哉の首に腕を巻き付けていた。
「手切れ金はどうする?」
 友哉が微笑みながら言ったから、利恵は安心したのか、同じような顔で、
「洋服買ったら、残りを返す!」
と快活に言った。
「いらない。ケチと思われちゃうよ。金が目当てでいいから、変な理屈は言わないで一緒にいてくれないかな。君は美しいから、それでいいんだ」