「あ、そ、そうか」
lineくそう、父親に似て論客だな
 ゆう子がなんとなく、晴香を睨んだが、晴香はどこか嬉しそうな表情で、ビルの窓ガラスが西陽で反射する都会の光を見ていた。そして思い出すように、
「お父さん、相変わらずかっこいい。女優に想われて利恵さんのような美女に抱きつかれて、テロリストをやっつけちゃうのか。わたし、誰とも結婚できないや」
と、ため息を吐きながら言った。東京駅で降りるまで、ゆう子の顔を一度も見なかった。

  第八話 了