娘たちが「かっこいい」と絶賛していたお父さんだったから、「外れ」はないと思っていたし、その考え方が好きだったから、顔が平凡でも恋人兼秘書になる覚悟でいた。「現実に」三年後に恋をするのだし。
 四十五歳の小説家だから、ボクシングをしていてもそれなりのおじさんだと思っていた。
 夢の中でも、確かにスマートに見えたが、娘たちと遊んでいる時は、汚れてもいいような服装で、ゆう子は、もし本当に仲良くなれたらそこを改善してもらうための直談判をする気構えでいた。ところが、実際はその必要もなかった。