ゆう子がワイングラスを持ち上げて、乾杯の仕草を見せた。
 すると友哉は、ゆう子のそのグラスを奪い取り、テーブルの上に叩きつけるように置いた。ワインがグラスから飛び散り、友哉の髪の毛についたが、彼はそれを拭わず獲物を見つけた肉食動物のような目を見せていた。赤いワインが額に落ちてきて、それが血に見えた。
 ゆう子から見ると、利恵のトイレを盗撮した男を睨んだ時の目に似ていた。