今度は利恵に銃口を向けた。そしてその銃口を利恵の顔に近づけて、なんと口に押し込んだ。
「もう一度、チャラい男って言えよ」
 口をふさがれた利恵は、「ごめんなさい」と二回言ったが、「聞こえないな」と友哉は言い、口角を持ち上げた。
「あの口の悪い涼子にも言われたことがない。晴香にも律子にも。チャラい、軽い、軟派、軟弱、ヘラヘラしている。その類の言葉を言われたのは、四十五年生きてきて初めてだ」
「友哉さん、危ないよ。さっきのお爺ちゃんが、本気になったら撃てるって」