「俺の恋愛は地上にないって話か。かっこつけただけだ。今も街の喧騒の中で息切れしている。都合のいい女にならなくていいよ」
「わたしにはそういう感覚はないの。虚ろな恋愛をしているだけ」
「虚ろ? そうか。なんとなく感じるよ。やかましいのに空気に見える」
「やかましいが余計」
「利恵がだめだったら一人で行くつもりだったけど、案件は桜井さんでいいよな」
 友哉は恋愛の話が長くなるのを避けた。