「そ、たぶん、二人で山奥の温泉宿で暮らすのが夢だった。それをしたらきっとトキさんの期待も裏切るよね。利恵ちゃんとトキさんとわたしを気遣って、涼子ちゃんと復縁しないんだ。わたしは彼の哲学と信念、分かってきた。自己犠牲と目の前の愛だよ。今、目の前の真実を見る。これも口癖」
「か、彼が傷つくじゃない!」
 利恵が声を挙げた。