筑前煮が煮込まれている鍋の蓋を開けた利恵は、涼子は見ずに、
「友哉さんは、そんな気持ち悪いメールはしてこないけど、女を心底愛しているので。女に裏切られても女を守ろうとする。ようは本質ってやつよ」
と、先に含みをもたせた答えを言った。
「お母さまも蒸発している。居場所を知らせる最後のプレゼントを友哉先生は開けなかった」
「それは初耳」