「やっと来てくれた」
 相馬翔は、ドット柄のジージャンを脱いで、とても嬉しそうな笑顔を作った。
 中華のレストランだった。
 涼子は気を取り直して、とりあえず、今日はこの人と食事に専念しようと思った。
 涼子が、「辛くない料理とワイン」と言うと、彼はテキパキと注文を済ませる。
 かっこいいな、と涼子は見惚れていた。だが、急いでいるように見え、
「まさか、部屋は取ってないよね」