ホテルの前の暗がりで、赤い光がはしったのが見えた。しばらくすると、騒ぎは収まり、また涼子はホテルのエントランスに駆け足で戻った。ロビーにいた客が、「外国人がケンカをしていた」と、肩をすぼめて友人と喋っていた。警察官がすぐにやってきて、ホテルマンに話を聞いていた。涼子はエレベーターの前にある椅子に逃げるように走って行き、座った。すぐに相馬翔から電話がかかってきて、部屋の番号を聞いた涼子は、手のひらが汗で濡れているのに気づいた。途端に、胸がどきどきしてくる。