キスはその一回だけで、「好きだ」とも言ってくれないが、光の刺激を使ったまさに軽い愛撫は、ゆう子には最高に楽しくて、ある一瞬、一瞬で「幸せだなあ」と感じるようになっていた。
 そんなことがあったのが晩秋の水曜日で、翌朝になっても友哉の顔色が悪かったから、
「木曜日は事件はない。あっても行かせないよ。金曜日の夜から利恵ちゃんと三人でゆっくり遊ぼうね」
と、ゆう子は子供をたしなめるように言った。友哉はその時も弱々しく、「うん」と言った。