「ありますよ。別にいいでしょ。彼氏なんだから」
 利恵が、涼子を凝視している。そして、
「いつ?」
と消え入るような声で訊いた。
「高校一年生の冬。最後のデートかなあ」
 また、つんけんして言った。
「デートじゃなくて、おまえが俺の取材旅行に一緒に来ただけじゃないか」