「上半身は起こすけど、いいか」
「いいですよ」
 友哉が上半身をベッドの上で起こし、枕を背中に入れて、動くようになった足を触ったり、持ちあげたりしていると、
「何か訊くことはないのですか」
とトキが怪訝な表情を見せた。
「夢ではない確認はした。君が強盗じゃないことも分かった。玄関のドアは介護士が閉め忘れたのだろう。管理人が下にいるようなもっと良いマンションにすればよかったが、職を半ば失っているのでね」