「五十億円の予定ですが、もっと…
「五十億?バカにすんな。その小銭でテロリストと戦う? 欧米の偽善団体に献金したら、三日で無くなる。それを君がどこから捻出するかには少し興味があるけどね」
「友哉様の愛する女がテロリストに襲われるとしてもやらないですか」
「日本でテロでも発生するのか」
「その可能性は0ではないでしょう?」
「愛する女はいない」
 トキが、友哉を凝視した。まるで、恋人や親友に裏切られたような顔で呆然としている。しかし、彼のその顔を見た友哉が、
「はいはい。嘘ですよ。やりますって」
と笑って言った。