五分ほどして友哉は起き上がれるようになった。
「ロスで十分、体力をつけていたからで、普通は死ぬってAZに出てきたよ」
「何が普通か分からない」
 点滴を勝手に外し、足早に手術室の前に行くと、涼子も廊下の向こうからやってきた。
「歩けるようになったんですね。どうして女性が触ると回復するんですか」
「今度、説明する」
 ゆう子がそう言った。点滴の針を抜いた友哉の腕に、ゆう子がハンカチを充てているのを、涼子がじっと見ている。