「その日本人の学生がケガをしている。わたしは大丈夫だ!」
 カウンターの奥から顔を出したリチャードが叫んだ。警察官が、春香を抱き寄せた。
 春香は顔や腕から血が出ていたが、意識はあるようで、「助かったかも」と日本語で呟いた。
「銃を持ったヒスパニックの男が入ってきて、人質になった日本人のもう一人の女性とトイレで爆発したんだ。彼女は私たちを助けるために自爆したのか」