「失礼、警察のものですが。喜多川晴香さん?」
 爬虫類のような顔のおじさんに声をかけられ、しかも警察官だ。晴香は動揺したのか、後ずさりをした。
「な、なんですか」
「ああ、当たり? お父さんは、佐々木時さんだよね。いや、三日前のロスアンゼルス行きの飛行機に佐々木友哉って名前があったから、やっぱりそれが本名かなあ。パスポートを偽造するようなお父さんじゃないんだねえ」