利恵は午後なるとすぐにバーに行った。マスターと顔見知りになっておいて、騒ぎになっても笑ってごまかせるようにするためだった。裏口の確認もした。カクテルを一杯飲んだ利恵は、余分にお金を置いて、バーから出た。
 あっという間に夜になった。
 成田行きの便の搭乗記録を調べるよう、桜井真一に頼んであり、彼から電話がかかってきたのが、午後九時を過ぎたところだった。