そう言い放って、桜井真一から離れて歩き出した。荷物も重そうで、歯を食いしばるように歩いていた。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ。荷物、おじさんが持つから」
「飛行機が墜落しなかったって安心したら、今度はヤクザみたいな顔のお巡りさんか」
 晴香はタクシー乗り場の方角に歩き出した。
「お嬢さん、飛行機はわりと墜落しないんだよ」
 桜井は愛想笑いを浮かべながら、晴香の横を歩いた。