lineきっと、すぐに行ったんだ。
 利恵は腰を抜かすように、椅子に座りこんだ。その時、開かないはずの店の扉が開いた。今度は、男の靴が見えた。
「ハルカ・キタジマはどっちだ?」
 まだ二十代に見えるヒスパニック系の男が英語でそう言うと、練習用の小さなゴルフバッグの中からライフルを取り出し、利恵と北島春香のどちらともなく、銃口を向けた。そして扉を閉め、「おい、鍵を閉めろ」とリチャードに命じた。午後四時二十七分の出来事だった。