「事務所の車を私用に使っていて、怒られてます」
「マネージャーさんいる? 替わって」
 涼子のマネージャーは、まだ三十歳くらいの男で、「え? 奥原さんに替わるの?」と、びっくりしている様子だった。
「山岡プロの奥原ゆう子です。いつもお世話になっています」
「はい。いつもお世話になっています」
 いかにも緊張している声色だった。