何十人も死ぬはずが、わたしだけで済むのなら、リチャードの好意は吉だったのだ。利恵は観念して、「友哉さん、あなたのお金に見惚れた。ごめんなさい。これは天罰」と日本語で呟いた。その時に、「待て、話をしよう。君の名前は? わたしはリチャードだ。リチャードギアに似ているリチャードだ」と、リチャードが言った。
「ジェイク」
 彼は言った。
「ジェイク、なぜ、ハルカを狙うか、それを教えてくれ。酒も出す」